与えられた文書中の文字をどう並べたら綺麗になるのか、というのはまさしく職人芸のような知識の塊ですが、組版エンジンやWebのレイアウトエンジンを実装する人たちはそれを完全な規則に落とし込むというさらに別種の困難さを抱えた仕事をする必要があります。それらはWebという文化的背景のもとでは秘伝のままでは勿体ないと判断されるわけで、jlreqなどの形で形式知となっているわけです。
ではそれで万事が解決したかというとそんなことはなく、それらの共通化されたプログラム(レイアウトエンジン)に正しい仕事をさせるには、結局ある程度の規約をコンテンツ制作側が理解する必要があるわけです。これが世にいう「CSS完全に理解した」というわけですが、いわゆる電子書籍のようにある程度形式が定まっているものでも同種の困難はあるものと思います。