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  今日の日経の「直言」は東ティモール大統領ラモス・ホルタ氏のインタビュー。見出しは「米中二者選択をせまるな」。

 どうも「西側」の自由民主主義の称揚だけでは、「グローバル・サウス」はさっぱり白けているのが、広島のサミットで明らかになり、米国は軌道修正を図り始めたようだ。

 といって、勿論ホルタ氏は米国側のスポークスマンではない。スハルト軍事政権からの独立をグスマン氏とともに指導し、96年にはノーベル平和賞を受賞。また東ティモールは「世界銀行」の統計では「自由度」が高いとされている。

 この小国の大統領は中国の支援の迅速さ、利率の安さなどを語り、「西側」の怠慢を批判する。ここで西側はコンサル、専門家、報告書に「金をかけすぎ」とチクリ。
 またホルタ氏は「中国脅威論」を煽る言説に「もう少し冷静になれ」と言う。
 ウクライナ戦争についてもNATOに少なくとも部分的な責任があるとする(これは第三世界では「常識」)。

 日経側はホルタ氏を「ナイーヴ」だが、「東南アジア屈指の民主主義国」のトップの言うことだから重要、と「上から目線」。
 これには鼻白むが、軌道修正は明らかである。

 先日、カナダ議会で元武装SSのウクライナ人が演説した件でトルドーが謝罪。どうもこちらも構図が動きつつあるようだ。