芸術のある時代の概念を「主観主義」としてしまったのは美学上の一部の主張に過ぎず、それを十分に否定しているものは多数ある。一面的に分析している美学論ほど堂々と語られてしまうのは残念だが、私は意地が悪いので、どうぞその概念論だけに目を向け一生勘違いして生きていかれますようにって思う。だってもうすでに長い間そこに論争があってちょっと目を向ければそこにたくさん資料があるのに、結局自分の「気に入る」ものをさらに自分が既に持ち合わせている概念論に引き寄せて理解したいんだから。