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 影響は民間の有料駐車場と提携する店にも広がる。JR佐賀駅前の商業施設「コムボックス佐賀駅前」に入る小売店には、アリーナでのイベント開催日、「満車で(提携)駐車場に入れない」と苦情が寄せられた。客は駅前の駐車場(351台収容)を利用できるが、店員は「大型イベントがあると来店者が車を止められず、売り上げにも響いている」と肩を落とす。

アリーナを整備した県は、身体障害者用など特別な用途以外に駐車スペースを設けなかったことについて、近くに病院や住宅街があり、出入り口や周辺に渋滞が起きる可能性を考慮したと説明する。

このため、徒歩で15~20分の佐賀駅からの歩きやバスでの来場を呼びかけるほか、近隣にある大型商業施設と提携し、イベントによってはその駐車場から路線バスに乗る「パーク&ライド」の利用を促す。

県の担当者は、周辺店舗で続く無断駐車については「非常に残念だ」との受け止めだが、駐車場増設や臨時駐車場設置の計画はなく、啓発強化による改善に期待を寄せるのが現状だ… 
 こうした中、民間による駐車場シェアリングサービスの利用が広がりを見せている。月決め駐車場や個人の敷地を15分単位から予約できるサイトを運営する「akippa(あきっぱ)」(大阪市)は、アリーナの開業以降、半径1キロ内に計100台分以上の駐車スペースを確保した。

人気女性アイドルグループ「NiziU」のライブなど人気イベントがあった際は、徒歩20~30分かかる駐車場でも稼働率が9割を超えたという。同社の担当者は「周辺に駐車場がなくて困っている状況がひしひしと感じられる」と語る。

孫の応援のため、アリーナで9月24日にあったバレーボール大会を訪れた熊本県菊池市の男性(73)は、事前に所属チームから駐車場は利用できないと聞いたため、知人のつてで近くの高校に車を止めたという。「来年の国スポにも来る予定。県外から車でという保護者も多そうだし、その際に周辺に止められるか今から心配だ」と話した…