私達を経済と言う籠の中で飼い慣らし、雇用と報酬と言う飴と鞭で回し車と餌で管理する。 生活を人質にとられ、回し車に体力を奪われて、仕事以外の事に気が回らなくなる。 同じ民族通しで言い争ってはエネルギーと時間を消費してゆく。人生の貴重な資源を消費してゆく。その様を見て「エンターテインメント要素と管理が出来ている事の嬉しさから喜んでいる誰かがいるのではないか?」と幾度も無く思う。 今、きっと私はそんな夢を見ているに違いない。 あの初老の男性を見よ。 幸福そうに見えるだろうか。 あれが管理社会を生きた人間の姿だ。 今、そう寝言を言ったに違いない。
金曜の夜になると、回し車を走っている時に背負わされていた、「仕事と責任」と書かれたリュックサックを下ろす。するとたまに胸をつかえていた「胸の重み」と刻印されているネックチェーンの存在に気付く。チェーンの輪の一つ一つに細かく文字が何やら刻印がされている。これをくれた人が言うには文字の内容は人生で大切なことが書かれているらしい。だけど、平日の夜は疲れてそれを読もうと言う気にはなれない。だけど大切な事が書かれているらしい。読みたい。でも、疲れて読む気力が出ない。そんなジレンマを抱えて暮らす。 今見ている夢の内容はこんな内容なのだろう。