「出演料に関しても、番組名ごとの金額が記された明細などは見たことがありません。数ヵ月おきにまとまったお金が振り込まれて、受け取った私自身も『これ、どの仕事のギャラだろう』と困惑した。あるときマネージャーが、事務所が売り上げの9割をもっていき、残りを6人のメンバーで分けあったものが私たちのギャラだと漏らしたこともある。私たちの時代は無茶苦茶だった」(同前)
本誌が入手した「専属契約書」は、平成の時代に活躍した誰もが知る人気アイドルが事務所との間で結んだものだ。報酬に関する条文は次のようになっている。
〈芸能創作活動によって第三者から取得する報酬等は、次項以下に定めるものを除き、必要諸経費として50%を控除し、その後の50%を甲(ジャニーズ事務所)の収入とし、同じく50%を乙(タレント)の収入とする。ただし、乙がグループの一員である場合は、その構成人数按分した金員とする〉(第5条)
つまり売り上げのうち、事務所側が75%を手にするのに対して、タレントの報酬として支払われるのは25%ということになるのだ。また、グループの場合は、25%の取り分をメンバー同士でさらに分け合うことになる…