もし政治の話というものを常に居酒屋、18世紀のフランスでいうところのカフェのような場所での雑談の範囲にとどめておくことを心がけていたら、今ごろ税は平民だけが払い、参政権は貴族と聖職者と富豪だけが持ち、同じ罪を犯しても身分によって処罰が異なり、結婚する相手も就く職業も生まれながらの身分によって決まっていただろう。 私たちが享受しているものの大半は、政治の話を雑談の範囲に止めておくことができなかった困った人たちのおかげだということになりそうだが、人が獲得した成果の上にただ寝っ転がってばかりいたら、たまにはそろそろ働けと言われるのが道理ではないのか。