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 #富野由悠季

「20年目のザンボット3」氷川竜介(1997)

富野監督は当時36歳。今の私とそれほど変わらない歳だった。
以後、当時の記憶に基づく仮想インタビューにその様子をお伝えしょう。なお富野監督の発言は必ずしも正確でないため、あくまで文責は筆者にあることをお断りしておく。

富野監督は、ご挨拶が終わると開口一番、こう切り出した。
 「ものをつくるということは……」
面食らった。こちらはミーハー気分で裏話やメイキングの一つも聞ければ良いかという態勢のところに、いきなりの先制パンチである。富野監督は気にせず轟然とラッシュを続ける。

「ものをつくるっていうことは、こんなアニメスタジオに来て、いくら見学なんてしてもわからないんです。

作品を形にしていくときに、アニメーションのテクニックや、いまどんなものがほかのアニメで流行っているか、なんてことは関係ないんです。アニメーションを何本見たって、無駄です。僕も見てません。アニメをいくら見ても、ものをつくる上では絶対に役には立ちません。

そんな時間があったら、もっと他の普通のことをたくさんした方がいい。

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