娘のテディベアにお金隠し米国移住したカリコさん、研究費申請が通らずポスト降格も… 受賞に「誰かが冗談を言っていると思った」 : 読売新聞 https://www.yomiuri.co.jp/science/20231002-OYT1T50225/
2023/10/02 21:24
「誰かが冗談を言っていると思った。まだ100%は信じられない」
カリコさんは2日、ノーベル財団によるインタビューで、ノーベル賞の授賞決定を伝える電話を受けた時の心情を屈託なく語った。
その研究人生は苦難続きだった。
ハンガリー東部の小さな町で生まれ、大学で生化学の博士号を取得。国内の研究機関に就職したが、1985年に研究費が打ち切られ、夫と幼い娘の3人で米国への移住を決めた。
米メディアによると、当時のハンガリーは100ドル以上の外貨を国外に持ち出すことが禁じられていた。そのため娘の「テディベア」のぬいぐるみの中に、かき集めた金を隠して持ち込んだという。
米国の大学で職を得たものの、研究テーマのmRNAは医薬に不向きとみなされ、評価は芳しくなかった。政府や企業に研究費を申請しても落ち続け、ポストを降格させられる憂き目にも遭った…