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 利下げ楽観論と地政学的混乱の中、金は上昇

先週、米国の雇用統計が改善し、積極的な利下げの可能性が薄れたため、金は下落した。今週、投資家は、FRBの金利面での次の動きのヒントを求めて、連邦準備制度理事会の関係者の発言と米国の経済データを注意深く監視した。

月曜日、米国市場は、中東紛争、混乱した選挙、ハリケーン・ミルトンの影響に対する懸念から生じる不確実性にとらわれた。その結果、ダウ工業株30種平均が500ポイント下落し、株価は下落した。金と銀は、それぞれ2,643ドルと32.04ドル付近で週をスタートした。月曜日には、ドル指数が7週間ぶりの高値に達したため、両通貨ペアは若干の下押し圧力に見舞われ、小幅な下落となった。

火曜日、ハイテク株の上昇が主要株価平均を押し上げたため、株価は反発した。一方、先週の予想を上回る雇用統計が利下げへの楽観論に重しとなり、金は5日連続で下落した。火曜の取引終了時点で、金は1%下落し、終値は2,617ドルだった。

水曜、ドル指数は2カ月ぶりの高値102.93に近づき、外貨保有者にとって金はより高価になった。ドル高が金を下落に追い込んだが、中東情勢の悪化により地金の下落は限定的だった。その結果、金は水曜の終値で小幅下落し、2,614ドルとなった。

その他の市場では、S&P500とダウ工業株30種平均が、FRBの9月の会合の議事録の発表を受けて過去最高値に達した。会合の議事録では、来月の0.25%利下げを支持する慎重派FRB当局者と、より積極的な0.50%利下げを支持する当局者の間で「意見が分かれている」ことが明らかになった。

木曜日、投資家は予想を上回るインフレと失業率という経済指標の落ち込みに驚いた。労働省が発表した失業保険申請件数は2023年8月以来の高水準となる25万8000件に達した。同日、消費者物価指数(CPI)はアナリストが0.2%と予想していたのに対し、2カ月連続で0.3%上昇したことが明らかになった。

経済ニュースを受けて株価が下落する一方、金は6営業日連続の下落を止めた。失業保険申請件数が期待外れだったことで11月の利下げの可能性が高まり、金は支援を受けた。金は1%上昇したものの、ドル高によって上昇は抑制された。その結果、金は木曜日の取引を2,645ドルで終え、銀は小幅高の31.32ドルで終えた。

金は今朝、生産者物価指数が9月に横ばいだったとのニュースを受けて1%以上上昇した。地政学的な懸念が続く中、インフレに関する明るいニュースが金と銀の上昇傾向を支えた。本稿執筆時点で、金は今週0.5%上昇し、2,658ドルとなっている。本日の上昇にもかかわらず、銀は今週初めの下落を回復できなかった。その結果、灰色の金属は1オンス31.55ドルで、週1.5%の下落に直面している。

今朝、ウォール街の投資家は、ウェルズ・ファーゴやJPモルガン・チェースなどの大手銀行の第3四半期の業績データが有望であることに勇気づけられた。本日の終値までに、S&P 500とダウはそれぞれ週1.3%と1.4%の上昇で過去最高値に達した。一方、ハイテク株中心のナスダック総合指数は週1.6%の上昇を確保した。

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