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  スパルタカス東大教授、ついに東浩紀の新著の広告をはじめたらしい。

 どうも元来所属する支配階級の「主体」へと自己を立ち上げたようだ。

 1938年のサルトルの小説に「一指導者の幼年時代」という傑作がある。

 ブルジョア支配層の子息、リュシアンが、少年から青年期「放蕩」へと逸脱し、シュルレアリスムなどの「前衛」遊びをした後、再び支配者へと回帰して行くストーリーだ。

 1930年代のフランスは大恐慌の影響で社会は大混乱、ただし日本と違って多くのブルジョア青年は極右に加担していった。後に仏大統領になるミッテラン、作家のブランショ、歴史家のアリエスなどがそうだ。

 この現象はドイツでも同じ。

 ナチスに熱狂する「凡庸な」思想家ハイデガーの支持者となったのは、主として大学生である。

 これは、30年代のファシズムの際、大学生の多数派が非「ファシズム」、部分的に「反ファシズム」であったこととは対称的である。この際の「反ファシズム」の青年たちが、WWII以後「戦後思想」の中核となる。

 ところで、30年代の仏極右の旗は「反ユダヤ主義」。
 スパルタカス東大教授も1923年には朝鮮人は帝国臣民であったから、「朝鮮人」虐殺と呼ぶべきではない、と小池百合子と同じ事を言っている。

 はてさてこれは?