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米国における法人人格については、ご指摘の通りだと思います。
19世紀においては、英国が世界システムの中心であったので、まず英国、次に仏・独・米、最後に日本の順になります。
米国は、元来「競争」を重視す地域ではある、法人格を取得した大企業による「独占」への批判も強く、それが世紀転換期の「革新主義」として政治にも反映され、それが1890年のシャーマン法を中心とした「反トラスト」法群の成立と繋がったという流れだと思います。
ただ、この時点での米国は対外的には保護貿易主義。これをリストがドイツの保護貿易主義理論へと練り上げます。つまり自由貿易主義は世界システムの中心国家の掲げる理論なのです。
米国内に戻ると、スタンダード・オイルを中核とするロックフェラー財閥は、「反トラスト法」との駆け引きを続けますが、1911年最高裁の判決で34の新会社に分割。
この「反トラスト」・「反独占」の流れはニューディール左派へと続き、WWII後の戦後改革における「財閥解体」と「独占禁止法」・「公正取引委員会」となります。
講和後の日本の経済史は大企業が、この独占規制の枠を骨抜きにする過程だったとも言えます。21世紀現在は、巨大法人企業を規制するものは、ほぼなくなったと言えます。